この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
何も知らないエーファは、父親の腕の中ではしゃいでいる。
「でも、赤ちゃんの足の裏、またスリスリしたくないです?歩き始める前までしかスベスベじゃないんですよ?」
「したいが……、これ以上の子供は安全に生まれる保証がどこにもないじゃないか」
「5人も生まれてますし、もう産めない歳でも全然ないと思いますけど……?」
「確かにそうだが……っ!」
父親は完全に押され気味になっている。どの道、父親は母親に弱いところがあるので、押し切られそうかもしれないな、等と思ったのはアーベルだけではなかったはずだ。
来年には弟か妹が増えているかもしれない。
「逆に安全に生まれる保証があった方がおかしいんですってば」
「……もっともだが……。アリサ、あとでしっかり話し合いが必要だな……」
はあい、と投げやりに返事をした母親は、思い出したように忘れてた!と声をあげる。
「でも、赤ちゃんの足の裏、またスリスリしたくないです?歩き始める前までしかスベスベじゃないんですよ?」
「したいが……、これ以上の子供は安全に生まれる保証がどこにもないじゃないか」
「5人も生まれてますし、もう産めない歳でも全然ないと思いますけど……?」
「確かにそうだが……っ!」
父親は完全に押され気味になっている。どの道、父親は母親に弱いところがあるので、押し切られそうかもしれないな、等と思ったのはアーベルだけではなかったはずだ。
来年には弟か妹が増えているかもしれない。
「逆に安全に生まれる保証があった方がおかしいんですってば」
「……もっともだが……。アリサ、あとでしっかり話し合いが必要だな……」
はあい、と投げやりに返事をした母親は、思い出したように忘れてた!と声をあげる。