この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
そんな抜けた事を考えながら、ベッドで寝ようと立ち上がった。
実は別にトイレにこもらなくても、枕元にいざと言う時の為の陶器の壺が置いてあるんだよね。
ただその陶器の壺が……、すごく、お高そうなんですよ。花とか草とかが綺麗に描かれていて、口の部分は金縁。耳の部分なんかうねうねしてる独創的なデザイン。
庶民でも分かるお高い雰囲気を壺が纏っていて、とてもじゃないけどリバースの為だけに使えない。あれお幾らくらいするんだろ……。
王太子様が住んでる所にあるくらいだから、絶対にお金かかってそうだよね。
ボーッと考えてると、何もない所で突っかかって転びそうになった。戻した後ってフラッフラになる。
「……っ、」
咄嗟にローデリヒさんに下から掬うように抱きとめられたーーと理解して、私は喉の奥から息が漏れるような悲鳴が出た。
「っ……?!」
実は別にトイレにこもらなくても、枕元にいざと言う時の為の陶器の壺が置いてあるんだよね。
ただその陶器の壺が……、すごく、お高そうなんですよ。花とか草とかが綺麗に描かれていて、口の部分は金縁。耳の部分なんかうねうねしてる独創的なデザイン。
庶民でも分かるお高い雰囲気を壺が纏っていて、とてもじゃないけどリバースの為だけに使えない。あれお幾らくらいするんだろ……。
王太子様が住んでる所にあるくらいだから、絶対にお金かかってそうだよね。
ボーッと考えてると、何もない所で突っかかって転びそうになった。戻した後ってフラッフラになる。
「……っ、」
咄嗟にローデリヒさんに下から掬うように抱きとめられたーーと理解して、私は喉の奥から息が漏れるような悲鳴が出た。
「っ……?!」