ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「『美結』と『里宇』って名前、音が似てるっしょ? 並んだら姉妹感出るじゃん? 美結ちゃん、あたしのタイプだし。だから仲良くしたい!」
「気味悪いこと言ってんじゃねえよ」
姉妹感なんて出てたまるか。
美結を変態に巻き込むな。
「つーかお前、好きな人いんだろ? 美結のことタイプとか言ってんな」
「それとは別。美結ちゃんは人間として、あたしのタイプなの。美結ちゃんがあたしの憧れる姿ってこと」
美結が憧れる姿……。
ものすごくわかる。
「がんばれ」
「がんばる」
答えて、里宇は僕の部屋を出て行った。
ため息をつきつつ、里宇が置いて行ったノートを開いて採点をはじめる。
……あ、正解だ。