ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「! な、なんでいきなり……」
「美結が可愛いから?」
「……っ」
「この前はちゃんと拒絶してくれたから、確かめてからすることにした」
僕が言うと、美結は顔をくもらせた。
「拒絶って……想、怒ってないの?」
「怒るわけないよ。美結が俺に気を遣って我慢させる方が嫌だから。ちゃんと、美結の気持ちを離してくれて嬉しいよ」
ついでに美結の頭を撫でる。
僕が美結に触れたいこととか、受け容れてもらえたらそれは勿論嬉しいけど、美結に無理をさせるのは嫌だ。
僕に、美結の傍にいるだけで走り出す心臓があるように、美結も僕と同じとまではいかないまでも、やっぱり――悪い意味でなくても――負担をかけているのなら、それははっきり言ってもらった方がいい。
……僕は美結と二人で、恋愛、していきたいんだ。