ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「え」
「本当は娘もほしかったんだ! つって、大歓迎。率先して里宇に女物の服とか化粧品買い与え出した」
「………」
「さすがに俺も最初は、おい待てよお前らって思ったけど、俺が口はさむ余裕もないくらい楽しそうにしてるから、まいっか、ってなった」
簡単に言うと僕は、親のことも弟のことも諦めたわけだ。
「……ご両親だけじゃなくてお兄さんも柔軟なんだね……」
……たぶん僕は家族ごと、新垣には呆れられたと思う。
「――想!」