ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】

「……玲奈は里宇を女だと思ったってこと……?」

尚が、驚きの眼差しで新垣を見る。

新垣は慌てたように首を横に振った。

「ごめん、尚……私のはやとちりで……碓氷くんの弟さんを女子だと思って、尚と仲いいって思っちゃって……ふ、ふられちゃったら、どうしよう、って……」

「――ごめん、玲奈。玲奈が嫌だったらもう里宇と話さないから」

「えっ? そこまで迷惑かけられな――」

「迷惑じゃない。玲奈が傷つくのが嫌なんだ」

「……っ、」

新垣が尚の腕に包まれたのを見て、美結に目配せする。

美結から肯きが返ってきた。

僕らは退散しよう。

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