ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「―――」
唐突な僕の切り替えしにびっくりしたのか、美結は僕を見上げて来た。
「例えば、俺が美結を好きだって自覚する前だったとしても、途中で美結が折れてたら、俺は美結のとこにいたよ。で、美結が立ち直るまで傍にいた。
美結と競っていたから楽しかったんだ。ほかの人じゃダメ。……心配しないで。今まで頑張ってくれてありがとう。
美結が頑張り続けることは否定しないし、止めもしない。でも、いつ折れても、折れそうになっても、俺が美結の傍にいることは、確かだから」
「……憶えてたんだ……」
「うん。大事な美結からの言葉だから。全部憶えてるよ」
「……出来たら忘れてほしい……」
「無理だなー。死んでも忘れない」
――本当に。美結は僕の一生の人だから。
「だから、安心してがんばって」
僕の言葉に、美結は小さく「うん」と答えた。