ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「⁉」
美結が戸惑っているのがわかったけど、僕はすぐには離さなかった。
「――想くん!」
ぐいっと、僕の胸倉をつかみあげたのはおじさんだった。
「お父さん!」
美結が焦って割って入ろうとするけど、おじさんは許さなかった。
顔を険しくさせて、僕を睨みつけてくる。
「君を殴りたいと思ったのははじめてだよ……!」
ぎりぎりと首がしめられて少し苦しいけど、僕はほっとしていた。
「よかった」
「想⁉ 何言って――」
「おじさんの反応、完全に『お父さん』じゃないですか」