ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
僕が離れた場所で和やかな気持ちでいると、ふとおじさんがこっちを見て来た。
「想くん……すまなかった。きみにまで気を遣わせてしまって……」
「いえ。……あの、本当に殴ってもらってもいいですよ? そのくらいの覚悟はしてます」
僕、かなり失礼なことをしたんだから……。親の前でいきなりキスするとか……。
おじさんはなんとも言えない顔で目を細めた。
「……それはまだ先に取っておくよ。今日は本当に、ありがとう」
「……いつでも、殴られる覚悟はあります。俺でよかったら、必要なときはいつでも呼んでください。美結のためなら、なんでも出来るんで」
僕が言うと、おじさんは苦笑をもらした。
「ああ。頼りにしてるよ」