ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「里宇から相談されてはいた。里宇も潮時だろ」
「尚……迷惑かけてごめん」
「別にいーって。お前ら兄弟に面倒かけられんのは慣れた」
平坦な瞳でヘラヘラと手を振る尚。
隣の新垣はじーっと里宇を見て来る。
「新垣?」
「……本当に男子だったんだ……」
あ。あー、新垣は里宇のことでひと悶着あったもんな……。
「あ、尚くんの彼女さん?」
「だよ」
尚が答えると、里宇は新垣の前に立った。
「はじめまして、碓氷里宇です。後輩として、よろしくお願いします」
里宇は深く頭を下げる。
この中で里宇が面識ないの、新垣だけだったな。