ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
うるさいのも賑やかなのも悪くはない。
人に恵まれているのはありがたいことだ。
それも、今僕がここにいられるから。
それは、美結が僕の傍にいてくれたから、望んだ、つながった道だ。
『今の僕』を僕にくれたのは、美結なんだろうな……。
だから、その恩返しもしたい。
これも、美結には言わない僕自身への誓いだ。
「そろそろ行くか」
「うんっ」
「小唄―、行くぞー」
「そんな……里宇ちゃんが……」
「里宇くん、愛染くんに何かしたの?」
「特にはなにも」
「いや、ぜってーお前、アレやったろ」
また、今日がはじまる。
賑やかになっていく空間で、キミを隣に。
キミの隣には、僕がいて。
END.