ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「あーあ。フラれたあとは魚扱いかー。……昼休みいっぱい付き合ってくれる? 結構ドロドロしたことも言っちゃうかもよ?」
「いーよ。全部吐き出しちまえ。それでも……誰も木崎を嫌いになんてなんねーし、想や塚原を嫌う奴もいねーよ。たぶん」
「そこは言い切ってよ。カッコつかない。でも……ありがと」
「……木崎が頑張ってんのは、結構な奴らが知ってからな。想に見る目がねーだけだ。だから、その……」
「うん? なに?」
「――よく、頑張ったな。泣いてもいいぞ」
………あはっ、フラれて魚扱いされて、その上で優しくされますか。
「それ沁みる~」
「気が済むだけ泣いとけ」
木崎紗苗、失恋をしました。
それでも……頑張って来て、よかった。
END