ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
緊張が臨界点を達して机に突っ伏していた僕の部屋に、ノックもせずにバカが入って来た。

「まー、念願の美結ちゃんが彼女だもんねー。想のキモさにも拍車かかるかー」

僕の机にノートを投げて、ベッドに座り込むバカ。

「悪かったな」

「悪くはないよ。想にしては上出来。あー、美結ちゃんがあたしのお姉ちゃんか~……ってことは想と結婚すんの? うわ、なんか腹立って来たんだけど。美結ちゃんはあたしがほしい!」

「……何が言いたいんだ、お前は……」

相変わらず変人発言まっしぐらなバカに、僕はもうかける言葉がない……。

放っておいて、バカが持って来たノート開く。

今日こいつに出していたのは数学……。

「……おい」

< 66 / 289 >

この作品をシェア

pagetop