ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「ごめん。言おうとは思ってたんだけど、つい美結と一緒にいるの優先させたくて……」
僕が弁明すると、小唄は東輝のところへ飛び退った。
東輝も音を立てて椅子から立ちあがる。
「最低だ! 友達には最低な奴だこいつ!」
「友達なくすぞお前!」
……二人から怒られた……。
「……このくらいで離れてくの? 東輝と小唄は」
僕が言うと、二人はなぜかうっと息を詰まらせた。
「かわいい! なんかかわいいぞこいつ!」
「なんでこんなデカいヤツが小動物に見える! ポメだ! ポメラニアンだ!」
色々叫んでいるけど……何を言っているだろう、二人とも……。
あと僕って犬だったの?
騒いでいた東輝と小唄が、空気が抜けたように椅子にドカッと座った。