「ねぇ、シェアしない?」
ど、どうしよう。
殺してしまった。
私が、殺してしまったんだ__。
すぐに警察を呼ばなきゃ。だって、襲いかかってきたんだから、これは正当防衛だし、私は、私はなにも悪くない!
倒れている男を見下ろしていた私は、でも動けなかった。
床に足が張り付いて、動けない。
いくら正当防衛だからって、人を殺してしまったんだ。
これまで通り、普通に生活なんてできない。
色眼鏡で見られるから、学校にも行けないかもしれない。
達実とも、別れないといけないかも__。
考えれば考えるほど、頭が混乱していく。
一体、私はどうしたらいいの?
正常な思考が停止した私は、とりあえず助けを求めた。
1番に、信頼できるひとに__。
待つ間、家の外に出る。あの死体と同じ部屋に居たくはない。今にも動き出して、また襲ってきそうで怖かった。
それにしても__あれは誰だろう?
少し年上に見えた。私はてっきり、明美かと思っていたけど、ストーカーの正体はまったく知らない男だったんだ。
「優子」
舞香の顔を見た途端、私は糸が切れたように泣き出した。
もう、どうしていいか分からない。
唯一、頼れる親友なら、私のことを助けてくれるはず。
これまでのように__。