「ねぇ、シェアしない?」


「いやっ!」


顔を背ける安奈だけど、縛られているから避けようがない。


舞香は角度を変えて、安奈の乱れた姿を撮影する。


「優子、ブラ取って」


「えっ」


「こんなんじゃ、脅しのネタにならない。これで解放すれば、今度は私たちが捕まってこれ以上のことをさせられるんだよ?」


その言葉の重みが、のし掛かってくる。


確かにそうだ。間違いない。捕まって素っ裸にされて、それをネタにさらに脅してくるだろう。


「またいじめられてもいいの?」


「それは__」


嫌だ。


絶対に嫌だ。


だから「ごめん」と小さく呟き、抵抗する安奈のブラを取り払った。


小ぶりな胸が、動画におさまる。


「まだだよ。今度は下も」


「えっ、でも__」


「やらなきゃ、今度は奴隷にされちゃうよ?それでもいいの?」


そう脅されれば、やるしかない。


私は力任せにスカートを引っ剥がした。


「手、届くよね?」


今度は安奈に問いかけている。


「なら、自分でやんなよ。ここでイッてみせろって言ってんの」


「っ⁉︎」


愕然とした顔で、舞香を見つめる安奈。その顔にはかつての強気さはない。


「やんないなら、ホントに足を切るから。優子は優しいけど、私は違う。あんたにいじめられたから足を切った。まだ未成年だし、ちょっと入るくらいで出て来られる。あんたは一生、義足だけどね」


安奈の顔から、すべての表情が抜け落ちた。


私たちが、勝った瞬間だった。



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