「ねぇ、シェアしない?」
時間が経てば経つほど、どんどん追い詰められていく。
そして島谷は、そんな私を見て楽しんでいる。
「さて、高梨の誠意を見せてもらおうか?」
「誠意?」
「そうだ。仲間を売りたくない、でも自分も罰せられたくない。それなら、それ相応の誠意を見せてもらわないと、先生は見逃せないなぁ」
「ど、どうすれば?」
わずかな期待にすがってみるけど、島谷の顔は嫌らしく歪む。
不穏な空気が私たちの間に流れていき__。
「どこまで誠意があるのか、見せてもらおう」
「だから、どうすれば?」
「それを考えるのは高梨のほうだろう?」
そうは言われても、どうしたらいいのかわからない。
カンニングを見逃してもらうために、一体何を?
「たとえばの話だ。たとえばの話、制服を脱ぐとかはどうだ?」
「えっ⁉︎」
あまりのことに、両手で口を覆った。
「決めるのは先生じゃない、あくまで高梨だ。でも、下着姿になれば、先生も少しは機嫌が良くなるかもしれないな」
すでに目尻を下げてにやついている島谷の顔を、私は驚きのあまり凝視する。
先生、だよね?
私の担任なのに、服を脱げっていうの?
そんなの、うそでしょ?