浅葱の花びら
母は、俺の死を恐れている

正確には、藤太郎のだが


そんな俺が、帰って寝込みでもしたら
母は、またおかしくなるだろう


「新選組にいたいのか?」


頷く


「なら、女中になりなさい
今よりは、体の負担が減るだろう
あぁ、喋れないんだったな」


父は、俺の肩に手を乗せた


「大丈夫!父さんが上手く言ってやる!」



父と屯所に戻ると
何事かと幹部らが様子を伺う


連れ戻しに来たと思っているのだろう



土方の部屋に父さんを連れて入る



「お久しぶりです
今日は、どういった要件でしょうか」



土方が、俺の表情を伺う


「久しぶりに我が子に再会しましたら
声を失っているので、驚きましてね」



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