浅葱の花びら
娘の頬は、腫れていた
一応、加減されていたようで
他に異常はない


「うちが悪いんどす
芹沢はんが怖くて、酌するのが嫌やと
拒んでしもたんどす」

「そうか どんな奴でも客は、客だ
もてなすのが仕事なら、臆することなく
いつも通りするべきだったな」


腫れた頬に湿布薬を貼る


「斬られなくて良かったな」


俺の言葉にウンウンと頷き涙ぐむ



「藤太郎~どう?」

振り向かなくても沖田だろうとわかる

「大したことないけど、しばらく仕事できないな」

「痛かったよね… ゴメンね」

沖田が代表して謝罪に来たのだろう

「いえ、うちが悪かったんどす
今、浅野先生にも言われて、反省してますのや
ホンマに堪忍どす」





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