浅葱の花びら
日に日に、病の実感が出てくる


咳が出だした


特に夜、止まらない





薫がそばにいてくれたらなぁ





翌日、熱が出て寝込んでいたら
薫が看病にきてくれた


「この前、酷い言い方してごめんね
僕、ヤキモチ妬いたんだ」


薫は、穏やかに笑って
僕に口づけをしてきた


「治りそ…///」



涙が出るほど嬉しかった


この口づけがどういう意味であっても

僕を嫌いじゃないってことだよね?




「ねぇ、もう一回!イテッ」



おでこに手拭いが乱暴に乗せられた



クスクス笑う薫が愛おしい




「僕が起きて薫がいなかったらやだな」



薫が布団に手を入れてきた


僕の手を握ってくれた




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