浅葱の花びら
帰ろうと揚屋の外に出る

来なくていいのに沖田はついてきた


「ありがとう」

「いいえ、どういたしまして」


さ!帰ろう!




「藤太郎」

「なに?」

「新選組においでよ」

「なんで?」

「僕、藤太郎と仲良くなりたいな!」

「俺は… そうでもない」

「ぷふふっ 仲良くなろ! ね?」

「嫌、なんか、面倒そう」


帰りたい

沖田総司を面倒な奴と認定した



「藤太郎は、医者になりたいんだよね?」

「え?」

「あれ?医者になるんだよね?」

「あぁ」


なぜ、言い淀んだのか
自分でもわからなかった





「帰って飲みなおす!」

出てきた芹沢と鉢合わせた

沖田と別れ
帰り道が同じ
芹沢と並んで歩く


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