浅葱の花びら
二、総司
芹沢さんの葬儀に藤太郎が参列した

芹沢さんの顔を随分長く見ていた


帰り際、僕らに会釈していった



数日後の巡察終わりに藤太郎を見つけた
道場の仲間と談笑していたが
声を掛けたくて小走りで近づく


一緒にいた子達が藤太郎を隠すように
僕の前に立った


「沖田さん、こんにちは!
皆、俺ちょっと沖田さんに聞きたいことあるから!」


藤太郎が1軒の店を指さした

僕は、藤太郎の仲間に会釈をした
皆が慌てて返してくれた


藤太郎の後に続いて、旅籠に入る

「部屋借りるぞ」

「へぇ、どうぞ」

藤太郎が代金を前払いした

「ちょっと!なんで?僕がだすよ!」

「俺が誘ったんだ 気にすんな」



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