浅葱の花びら
「芹沢さんは、その人が好きだったんだから、呼んだのかな…
それとも、梅って人が俺みたいに
芹沢さんが死ぬとわかって来たのかな」


なぜ、そんなことが気になるのだろうと
不思議に思った


「梅が勝手に来たみたいで
一緒に逝かせてくれと頼まれた
拒むなら、この足で奉行所に行くと」


「そっか」


藤太郎が笑った


「ククッ 沖田さんが優しい人で良かった
俺がこんなこと聞いて、怒ったり
嘘突き通されたら、祐也を連れ戻しに行こうと思ってた!
すみません!試すようなことして!
本当、誰にも言わないから!」


こんなに無邪気に話し笑うんだ
藤太郎の表情に釘付けになった


「芹沢さんが言ってたんだ
もしも…
斬られて死ぬなら、僕に斬られたいって
だから、僕は芹沢さんを斬った」


「芹沢さんが望んだこと
沖田さんは、それに応えた
芹沢さんが仕向けたことだから!」










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