浅葱の花びら
母が何も言い返せないほどの
見事な振る舞いだった


「母さん、新選組はむやみに人斬りをしたりしないよ
京の人々を守る為にあるんだ
仲良くしてるのに、斬られたりしない
それに、俺は新選組の人達
嫌いじゃないんだ
祐也もその仲間になったから」


「ダメ… あなたは、ダメよ!!
いかないで!どこにもいかないで!!」


「だから!行かないって!
俺は、医者になるんだ!
父さんと母さんのそばにいるよ!」


物心ついた時から、この言葉を
何回言っただろう



効果覿面だったこの言葉すら
最近は、疑われているようだ



< 33 / 127 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop