浅葱の花びら
その予感は、当たった



「藤太郎を新選組の医務方として
入隊させてもらえませんか?
もちろん、藤太郎に危険がないように
こちらで十分配慮します!
どうか、藤太郎を預からせて下さい!」




新選組局長が自ら、勧誘に出向くとは
さすがの両親もむげに出来ないようだ

それどころか


「藤太郎を守って下さるの?」


母の心が動いた

「もちろん!全力で守ります!
こちらにも医術にたけた者がおります!
医者の修行ということで!
不安であればいつでもいらしてくれれば良いですよ」


両親も辛かったのかもしれない


俺は、母に微笑む近藤を見た
もしかしたら、両親も俺も変われるのかな


兄の死をなかったことには出来ないけど


怯えずにすむのかな





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