浅葱の花びら
祐也が、不安気な目を向けてきた


「また一緒だな!」


俺は、祐也に喜んで欲しかった


「そうだな!」



女だと知っても、変わらないでくれた
祐也がここにいるのなら
俺にとって不安な事はない



希望に満ちているわけでもないが



どうにかやっていこうと思ってた





遠慮していたのか、年明けまで会いに来ることのなかった両親が来た日

屯所近くで襲撃があり、両親もそれに巻き込まれた


俺は、両親を守る為
必死すぎていつの間にか、敵を斬った




「ひっ、人殺し!!!」






母に叫ばれた
父は、母を支え逃げるように行ってしまった




俺は、医者なのに…
人を殺した


俺は、藤太郎なのに
両親の子ではなくなった




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