浅葱の花びら
「新選組だ!」



近藤の声が聞こえた


来てくれた!


慌てふためく男達

のそのそ起き、とりあえず着物を羽織る

捕り物の間、大人しく座っていた







ようやく落ち着いた頃





俺の前に土方が片膝をつき
右手で胸ぐらを掴み
体を壁に押しつけられた



前にも同じことされたな




でも、前とは状況が違う



俺は、土方の目を見た



「なんでこんなことしてんだよ!!!」



コンナコト?



それって、俺が誘ったとでも?



「歳!言い方を考えろ!
藤太郎が泣いているじゃないか!」






物心ついた時から、泣いた記憶はない
俺は、男で
男は、簡単に泣くものじゃ無いと言われて育った





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