浅葱の花びら
その反応から、遊んでいたというか
教わっていたということだろうと察する


「監察の仕事って、大変だよね
山崎君は、色々な人に化けるんだよ!
僕が見かけたのはね
薬屋、旅人、農家のおじさんでしょ
それに、町娘と君菊!」


藤太郎が吹き出した


「クククククッ」


喋れないけど笑えるらしい



「何? ねぇ?何、笑ってるのぉ?」



僕らが、じゃれあっていると
祐也が来た



「声… まだ出ないのか?」

静かに頷いた


「先生に診て貰おう?」


先生って、藤太郎の父親ってこと!?

僕と同じように
藤太郎も目を丸くしていた




その発想は、なかったなあ…






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