浅葱の花びら
数日後の夜


怪我人の手当てを頼まれた

父は、預かっている病人を診ている
母もその人の世話をしていた

「俺が言ってくるよ」

両親は、夜に家を出ることを嫌がる
兄のように斬られてしまうのではと
不安になるからだ

「藤太郎!!」

「大丈夫!いってきます!」


夜に外に出るのは、初めてではない
実は、夜更けにこっそり出ている
だから、全く不安じゃなかった


「こちらです」


連れて来られた島原の揚屋

中に入ると


女の子が泣いていた

状況は…



ん?祐也?
あぁ、新選組の宴か


芹沢が、目つきの悪い男と睨み合っていた
そのすぐそばで

頬に手を当てた女が泣いていた


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