美男子の部屋に保護されました
後日、警察の方が、説明をしてくださった。

裁判もあるので、言えないこともあるらしいけど、どうやら犯人は私と相思相愛だと思い込んでいたらしい。

図書館で親切にされたことで、私から好意を寄せられていると思い込んだのだそうだ。

その後、私を守るために私の後をついて回っていたらしい。自転車で。

ところが、宮原書店の喫茶コーナーで大和さんと仲良く(?)話しているのを見て、警告するために待ち伏せて自転車を止めたのが、最初の事件。

彼は本当にあの時は危害を加える気はなく、書店の男に関わるなと言いたかったと言っているらしい。

ところが、そのあと大和さんの家に住むようになり、毎日、大和さんに送迎されるのを見て、激昂したとのこと。

悪魔(大和さん)の手から私を守るために、毎日タクシーで通勤してる今がチャンスだと思い、自宅マンションで待ち伏せたんだそうだ。

ちなみに私たちが帰宅すると、毎回エレベーターが最上階に行くので、最上階に住んでることを知ったらしい。

平日の昼間に図書館に来ていた彼は、いわゆるニートだと警察の方が教えてくれた。

年齢は38歳!!

私より一回り以上、年上!!


だけど、私には犯人が言うように親切にした覚えはない。

つまり、図書館員として、当たり前のことを当たり前にしただけで、勘違いしたんだと思う。

はぁ…

捕まってくれてよかった。

大和さん、ありがとう。
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