美男子の部屋に保護されました
クリスマス
犯人が捕まり、私は平穏な日々を取り戻した。
だけど、あの日当たりの悪いアパートに帰ることなく、未だ大和さんのマンションに一緒にいる。
一度は言ってみた。
「あの、大和さん、犯人も捕まったこと
ですし、私、そろそろ裏のアパートに… 」
だけど、大和さんは急に表情を変えて、
「由里子はここを出て行きたいの?」
と不機嫌に迫る。
「いえ、出て行きたいとかではなく、
私は言ってみれば、一時的に保護して
もらっただけですから、必要がなくなれば
出て行くのは礼儀かな と思うんですが… 」
私は伺うように上目遣いで言ってみるが、
「ダメ。
由里子はかわいいんだから、また同じような
奴が現れないとは限らないだろ。
自転車通勤は解禁したんだから、これ以上は
譲れない。」
と取り付く島がない。
いやいや、私をかわいいとおっしゃってくださるのは、大和さんだけなんですが。
「じゃあ、まだ私がここにいても、
ご迷惑じゃありませんか?」
「当たり前だろ。
由里子はずっとここにいるの。」
大和さんはぎゅっと私を抱きしめてくれる。
それが心地良くて、幸せで…
だから、
「はい。」
と答えた私は、事件が解決した今も大和さんのマンションにいる。
ちなみに、あの事件以来、大和さんは私のことを「由里子さん」ではなく「由里子」と呼び捨てにするようになった。
なぜだろう。
普通、人から呼び捨てにされると不快になると思うんだけど、大和さんに呼び捨てにされると、なんだか嬉しくなる。
自分が、大和さんのものになったような不思議な感覚。
だけど、あの日当たりの悪いアパートに帰ることなく、未だ大和さんのマンションに一緒にいる。
一度は言ってみた。
「あの、大和さん、犯人も捕まったこと
ですし、私、そろそろ裏のアパートに… 」
だけど、大和さんは急に表情を変えて、
「由里子はここを出て行きたいの?」
と不機嫌に迫る。
「いえ、出て行きたいとかではなく、
私は言ってみれば、一時的に保護して
もらっただけですから、必要がなくなれば
出て行くのは礼儀かな と思うんですが… 」
私は伺うように上目遣いで言ってみるが、
「ダメ。
由里子はかわいいんだから、また同じような
奴が現れないとは限らないだろ。
自転車通勤は解禁したんだから、これ以上は
譲れない。」
と取り付く島がない。
いやいや、私をかわいいとおっしゃってくださるのは、大和さんだけなんですが。
「じゃあ、まだ私がここにいても、
ご迷惑じゃありませんか?」
「当たり前だろ。
由里子はずっとここにいるの。」
大和さんはぎゅっと私を抱きしめてくれる。
それが心地良くて、幸せで…
だから、
「はい。」
と答えた私は、事件が解決した今も大和さんのマンションにいる。
ちなみに、あの事件以来、大和さんは私のことを「由里子さん」ではなく「由里子」と呼び捨てにするようになった。
なぜだろう。
普通、人から呼び捨てにされると不快になると思うんだけど、大和さんに呼び捨てにされると、なんだか嬉しくなる。
自分が、大和さんのものになったような不思議な感覚。