秘密の同居生活~オレ様副社長の罠にはめられました~
「俺が夏は守る。」

諒ちゃんは下から俺をにらみつけて言い放った。

「笑わせんな。じゃぁなんで今まで夏菜を自分のものにしなかった?」

「は?」

諒ちゃんは立ち上がる。

「幼馴染なんだろ?一番近くにいたんだろ?なのにものにしなかったってことは、所詮、ただの幼馴染だからだ。」

「は?何がいいたい?」

諒ちゃんが俺の至近距離に近づいてきた。

「夏菜は男として見てないってことだろ?残念だけど、諒ちゃんが夏菜をどんなに想っても、夏菜と男女の関係にはなれないよ。そんなやつに、夏菜は守れない。」

俺は諒ちゃんを上から見下ろした。
諒ちゃんは俺より背が10cmほど低そうだった。

諒ちゃんは下から俺を見上げて、チッと舌打ちした。

「おまえなら守れるのかよ?!」

「ああ。守って見せる。」

しばらく、諒ちゃんと俺はにらみ合っていた。
どれくらい経ったのだろう。

ふと…諒ちゃんが目をそらした。

「なら、見せてもらうぜ。そのかわり守れなかったら…そのときは覚えとけよ。」

諒ちゃんは目を逸らしたまま、それだけ言うと、公園から出て、走り去っていった。

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