秘密の同居生活~オレ様副社長の罠にはめられました~
何を言ってる?さっぱりわからないぞ。

「だって。みんな噂してます。副社長が結婚するって。何かのパーティーにその婚約者を連れて行くって。」

は?

なめていた。女のネットワークを。
秘書の噂話が1日でそんなことになっているとは…。

「それは…確かに連れていきたいと思っている。」

「そう…なんですね。」

夏菜が下を向いた。

もしかして落ち込んでるのか?
最初に泣いたのも…期待していいってことなのか?
俺が結婚するから泣いていたってことなのか?


俺の心臓音はピークに達していた。

かつてこんなに緊張したことがあるだろうか?
ひとりの女性をものにするのに…こんなに…必死で…告白しようとしたことがあったか?

「ああ。そうだ。俺が連れてきたいのは…」

夏菜を見てゴクリと唾を飲み込んだ。
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