秘密の同居生活~オレ様副社長の罠にはめられました~
次の日は宝永ビルの営業が葛城邸にやってきた。

家賃が低すぎるという。

それならばあげればいい。

葛城は躊躇していたけど、情を先立たせるのはビジネスじゃない。
もちろん情も必要だけれど、利益がでないなら、情をかけても意味はない。
それなら手を引くべきなのだ。

結局上げることで納得した。

しかも自分で案内文も作成して、借主の対応もするという。

大丈夫かなと思ったけど、今の葛城ならなんとかやり遂げるだろう。

「頼もしいな。」

俺が葛城を見て言うと、葛城が言った。

「副社長と一緒にいるとなんでも出来そうな気がするんです。なんか力がわくっていうか…」

は?
なにそれ…

嬉しすぎる…

しかも真剣な葛城の眼差しは今まで誰にも開かれたことのない俺の心の奥の奥の扉を開こうとしてる…気がした。

だから…
なんだよ?
この感情…。

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