秘密の同居生活~オレ様副社長の罠にはめられました~
『だって、春臣。それは最初から決まっていたことでしょう?わたしたち個人の気持ちなんて九条グループと千石グループの前に立てば、ありんこくらいのものでしかないのよ。』
かおりの声が若干大きくなった。
『いや…。俺は絶対ゆずらない。そんなこと間違ってる。』
『でもね…春臣…とりあえずおばさまに連絡を…』
『とにかく、俺はそのマンションには絶対戻らない。かおりが住むなら好きにすればいいし、もし母さんに会うことがあるなら、俺の決意は固そうだといっておいてもらえると助かる。』
『春…』
かおりはそれでも何か言おうとしていたが、俺は強引に電話を切った。
さらに、きっとそのあと母親からまたかかってくる可能性を考え、スマホをOFFにした。
何を隠そう…
今電話で話していた相手こそ、俺の婚約者『千石かおり』その人だ。
親の決めた、いや、正確に言うと、双方の母親が最初から決まっていることとしてガンとして譲らない、いわゆる許婚というやつだ。
父親たちは母親達の権幕に押されて、何もいわない。
かおりの家も旧華族千石家。双方の母親も名家出身で小さいころから仲が良く、今でも毎年海外へ一緒に旅行にでかけるくらいだ。
俺たちは産まれた時から、結婚するものとして育てられたし、小さいころから一緒に遊んでいた。
いわゆる幼馴染でもある。
確かに小さいころは何の疑問もなかった。
俺たちはいずれ結婚するものだと思ってたんだけど…
かおりの声が若干大きくなった。
『いや…。俺は絶対ゆずらない。そんなこと間違ってる。』
『でもね…春臣…とりあえずおばさまに連絡を…』
『とにかく、俺はそのマンションには絶対戻らない。かおりが住むなら好きにすればいいし、もし母さんに会うことがあるなら、俺の決意は固そうだといっておいてもらえると助かる。』
『春…』
かおりはそれでも何か言おうとしていたが、俺は強引に電話を切った。
さらに、きっとそのあと母親からまたかかってくる可能性を考え、スマホをOFFにした。
何を隠そう…
今電話で話していた相手こそ、俺の婚約者『千石かおり』その人だ。
親の決めた、いや、正確に言うと、双方の母親が最初から決まっていることとしてガンとして譲らない、いわゆる許婚というやつだ。
父親たちは母親達の権幕に押されて、何もいわない。
かおりの家も旧華族千石家。双方の母親も名家出身で小さいころから仲が良く、今でも毎年海外へ一緒に旅行にでかけるくらいだ。
俺たちは産まれた時から、結婚するものとして育てられたし、小さいころから一緒に遊んでいた。
いわゆる幼馴染でもある。
確かに小さいころは何の疑問もなかった。
俺たちはいずれ結婚するものだと思ってたんだけど…