秘密の同居生活~オレ様副社長の罠にはめられました~
そして、一層近くによると

「俺たちのこと見てるやついっぱいいるぞ。」

と呟く。

「え?」

まわりをキョロキョロ見回してみると、確かに若い人たちがこちらをチラチラ見ている。

「あいつら、なんて言ってるかわかるか?」

「な、なんですか?」

それより、耳っ!近すぎです。
副社長の息がっ…

「お似合いだって。」

「え?ウソ?わたしとふ、春くんが?」

そんなことあるわけ…

「ほんとだって。彼女かわいいとか…すごいうらやましいカップルだとか…聞こえるだろう?」

そんなこと…ほんとに言ってるんですか…?

「見せつけてやるぞ。」

そう言うと副社長は突然わたしの腰に手を回しグイッと引き寄せた。

えっ!!!待って…!

引き寄せられたわたしは突然副社長の体温を感じて、どうしたらいいかわからなくなる。
ドキドキしすぎて心臓破裂しそう…。

ドキドキが加速する。

さらに、後ろの方でいろんな声が聞こえてくる。

「いいな~。あんなかっこいい彼氏。」

「お似合いだから仕方ないよ~。」

「うわお。見せつけかよ。」

「俺はこんなかわいい彼女連れてます的な?」


さらに、副社長はそのままグイっとひっぱると、腰に手をまわしたまま、歩き始めた。

副社長!わたし緊張して歩けませんって!!

「今更やめられないだろ?このまま外まで行くぞ。」
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