屋上でみつけたひとつの星
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【ゆな side】



はぁ。やっぱ屋上っていいな。

涼しいし、なんか、伸び伸びできる

翼が生えて、どこまで飛んでいける気がする

ここから落ちたら飛べるかな

試してみよっかな。。。

潤奈にも会いたいし。




ガシッ





「お前、また死のうとしてんのかよ!!」





最悪だ。またこの人。

なんかやけにイケメンな人。

でも、好きになったりなんてしない。

むしろ、大嫌い。

なんで邪魔するの?

ていうか、私、今死のうとしてないし。


あ、してたけど。




「離してもらっていいですか。」


「離したらお前また死のうとするだろ!」


「しませんよ。あと、痛いです。」


「すまねぇ」


「星!

ゆなちゃんだよね?

あのさ、」


「失礼します。」


「え?!ちょ、おい!」


ガシッ



私は一日に何回腕を掴まれるんだろうか。


痛いんですけど。



「なんですか」


「なんで逃げるの?私の話ちゃんと聞いて?」


「逃げてはないです。」


「あ、そうなの?

と、とりあえず聞いて?」


「はい。」


「私と、私たちと友達になって!」


「え?」


「「はぁぁ?!?!」」


「私、ゆなちゃんのこと知りたいの!

どうやったらそんなに可愛くなれるのかとか!!

なんでそんなに美人なのかとか!!

どうしたらモテるのかとか!!!!

教えて欲しいの!!!」


「千瀬。お前、色々あるんだな。」


「雷、黙れ」


「うぃす」


「だから、友達になって!!

いっぱい話そ!!」


「。。。」


「お前、なにか言えよ。」


「いらない。」


「は?」


「私は、友達なんていらない!

いたって、傷つけるだけ!

もう、失いたくないの!

傷つけたくない!

だからいらない!!」


「ゆなちゃん?」


「、、、っ、失礼します」


「おい」




急に目の前が暗くなった。

少しして、抱きしめられていることが分かった。



「はな、して!」


「お前さ、何があった」


「っ、何も無いです!

早くはなして!」

「嘘言うな。

泣いてんじゃねぇか。

話せよ。俺らに。

一人で抱え込むなよ。

死にたくなるほど辛いんだろ?

もう我慢すんな。」


「うぅ、ぅぅぅ、ぅあぁぁ」


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