私を殺して
相変わらずの街に足を踏み入れる。

誰一人と私に目を向けない。

暫く歩くと裏路地から話し声が聞こえる。

また、仕事ができた。

そう思いながらも、潰しに行く。

全員が恐れる狼月華のように。

話し声が聞こえる方へ歩き進める。

段々と気配を出し、状況を見る。

私の前で、手は出させない。

《ふざけるなよ。》

馬鹿みたいな男が、囲まれているやつを殴りそうになった。

「やめ、、「パシッ」」

男の手を掴み睨んだ。

《お前、何してるんだ?死にてぇーのか?》
 
「はぁっ。死にてぇーのはテメーだろ。」

私は掴んだ手を捻り上げてみぞおちを殴った。

《ヴッ‥‥イッッテ》
《何するんだ?やれ!》

そう言ってグズ男の仲間が五人一斉に掛かってきた。

グズ男五人なんか寝てても殺せる。

全員を殺し、汚い血が付いた服を叩く。

《狼、、月、華!!》

そうして、狼月華が今宵も現れた。


そして、狼月華はまた闇へと消えていく。
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