私を殺して
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午前4時 家に帰り、血の付いた体を洗い流す。
 

血の付いた服は捨てる。

同じ服は何枚もある。


お風呂から上がると、そこにはもう狼月華は居なかった。

居るのは、佐々木 咲という女子高生、いや夏目 咲 という夏目組のお嬢だけだ。

鏡をボーッと見つめる瞳には何も映っていなかった。

生まれつきの、金髪、青色の瞳、これが夏目組のお嬢なのだ。  

親はもちろん日本人なのに金髪に青色の瞳。

別に私はこの容姿が嫌いではない。

親に大切にされてきたから、私も大切にする。

全ては親の基準。  

午前 5時 髪も乾かし、本家への連絡も終えて、ベッドにはいる。

そうして、1日を終える。

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