先生の全部、俺で埋めてあげる。
こんなことになるなら
体調もすっかり良くなって金曜日になった。
ブレザーは結局返ってこず、さすがにまわりにも不思議がられてきて。
新しいブレザーを買ってもよかったんだけど、先生の家に行ってみることにした。
ブレザーを返してほしい、と言うのは建前で。
俺は先生と会いたかった。
誰にも邪魔されない空間で。
あの日からずっと避けられてて。
辛くて辛くて仕方なかった。
もう俺のこと見てくれないのかもしれない。
そう思うと居ても立っても居られなかった。