先生の全部、俺で埋めてあげる。
*
次の日。
鉛のように重たい体を起こして、制服に着替える。
ブレザーに袖を通すと、まだかすかに先生の匂いがして。
それだけで気がおかしくなりそうだった。
学校について自分の席に鞄を置くと、柾木が近づいてきた。
「今日、来るの遅かったな」
「そうか?」
時計を見るとチャイムが鳴るギリギリの時間で、自分でもびっくりした。
どうでもいいけど。
「あれ、夕惺香水変えた?」
なんて言いながら、柾木は俺の周りで鼻をくんくんさせている。
「香水なんてしてねーよ」
「えー、いつもと違う匂い」
「は?お前気持ち悪いんだけど」
「でもこの匂い、どっかで嗅いだことあるんだよなー。
どこでだったかなー?ここまで出てきてるんだけど!」
って今にも先生だって、ばれてしまいそうでヒヤヒヤする。
「知らねーよ、誰だっていいだろ」
「分かった!
莉子ちゃんの匂い!」
次の日。
鉛のように重たい体を起こして、制服に着替える。
ブレザーに袖を通すと、まだかすかに先生の匂いがして。
それだけで気がおかしくなりそうだった。
学校について自分の席に鞄を置くと、柾木が近づいてきた。
「今日、来るの遅かったな」
「そうか?」
時計を見るとチャイムが鳴るギリギリの時間で、自分でもびっくりした。
どうでもいいけど。
「あれ、夕惺香水変えた?」
なんて言いながら、柾木は俺の周りで鼻をくんくんさせている。
「香水なんてしてねーよ」
「えー、いつもと違う匂い」
「は?お前気持ち悪いんだけど」
「でもこの匂い、どっかで嗅いだことあるんだよなー。
どこでだったかなー?ここまで出てきてるんだけど!」
って今にも先生だって、ばれてしまいそうでヒヤヒヤする。
「知らねーよ、誰だっていいだろ」
「分かった!
莉子ちゃんの匂い!」