先生の全部、俺で埋めてあげる。



食欲も、以前にも増してなくなっていった。


そんな俺をただじっと見ている柾木。


「お前、最近大丈夫?」

「なにが」


「全然食ってねーじゃん」

「食わないのは昔からだよ」


「そうだけど」


食えねーんだから、ほってけよ。

俺のことなんて。



全てが本当にもう、どうでもよくて。


誰も俺に関心が無くなればいい。


日に日にその思いだけが強くなった。



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