先生の全部、俺で埋めてあげる。
3章
ズルいよ先生
あれから数日がたった。
クラスのみんなの前で倒れたから、退院して登校した日は質問攻めで大変だったけど、今はもうそんなことあったっけ?ぐらいの出来事になってきてる。
こうやって、人はいろんなことを忘れていくのに。
なんで先生は、俺の中からずっと消えてくれないんだろう。
こうやって毎日顔を合わしてしまうからかな。
だから忘れられないのかな。
もし、ずっと会えない日々が続けば、この気持ちも薄れていくのかな。
なんだがそれも寂しいけど。
でもその程度の気持ちだったらどれだけ楽だろうか。