先生の全部、俺で埋めてあげる。
俺はトップバッターで、あんまり目が回らないタイプらしく、普通に走ることができて。
「あいつ、おかしいんじゃねーの?!」
なんて柾木に言われる始末。
2番手の柾木は
「やべー、足が違う方向にいくー!」
とぎゃーぎゃー言いながら、ゲームを楽しんでいた。
各チーム全然リレーが進まなくて。
それでもみんな面白い動きをするから、見てるだけで飽きなかった。
特に先生チームが一番やばくて。
生徒たちは先生たちを見て大爆笑。
そんな中でも俺は気づけば加ヶ梨先生を探していて。
先生はみんなを見て楽しそうに笑っていた。
先生が笑っていると俺も嬉しかった。