先生の全部、俺で埋めてあげる。



「もう死んでんのに?」


そう言った瞬間、頬に刺激が走って。


先生に叩かれたことに気づいた。


「もう二度と会いに来ないで。この場所にも絶対!」


俺があっけに取られている間に先生は走り去ってしまった。




俺は最低だ。


あんなこと言うつもりなかったのに。


また先生を傷つけてしまった。




「なんでだよ…」


こんな終わり方ないよ。


先生ごめん。


いつも必死で、訳がわからなくなって。


いつも先生を傷つけてしまう。


こんな事になるなら、会いになんて来なきゃよかった。




俺はあの時のまま何も成長していない。



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