桝田くんは痛みを知らない
 な……、なんじゃそりゃあ!?

 
「わかったなら黙ってろ、根暗オンナ」


 毒を吐くとカーテンを閉められ、カチンとくる。


 ベッドに近づくとカーテンをあけた。


「体調悪くないなら、そっちが出てってよ!」

「俺の聖域に入ってくんな、ヘンタイ」

「はあ!?」


 ここは保健室ですが。

 学校は桝田くんのモノじゃないですが!?


「そんなに俺にかまってほしいわけ」


 誰がかまってもらいたいもんか。


「まだ諦めてねーの? 俺のこと」

「い、言っておくけど。あなたのこと。1ミリも好きじゃないから」

「1ミリも好きじゃない相手にわざわざ手紙書くなんて。相当ドエムなんだなオマエ」


 こっちを見ずに鼻で笑う桝田くん。
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