桝田くんは痛みを知らない
「欲しいお菓子を買ってもらえないで駄々をこねるガキみたいな態度。やめれば」
「…………」
反論したいのに、かえす言葉が見つからない。
「つーか。なんか努力したわけ?」
「……努力?」
「ただ待ってるだけで振り向いてもらえるくらい、自分が可愛いとか自惚れてねーだろうな」
「そ、そんなこと。思ってない!」
「いいオンナってのは。自分を磨いてるもんだろ」
たしかに。そのとおりだ。
わたし、気持ちばかりが先走って。
なんにもできてない。
勉強は、頑張ったと、思う。
落ちるの覚悟で挑んだ高校受験は、ギリギリまで力を抜かなかった。
だけど他に、なにをした?
「そう、だよね」
女磨き。しよう。
もっと可愛くなって、振り向いてもらおう。
「…………」
反論したいのに、かえす言葉が見つからない。
「つーか。なんか努力したわけ?」
「……努力?」
「ただ待ってるだけで振り向いてもらえるくらい、自分が可愛いとか自惚れてねーだろうな」
「そ、そんなこと。思ってない!」
「いいオンナってのは。自分を磨いてるもんだろ」
たしかに。そのとおりだ。
わたし、気持ちばかりが先走って。
なんにもできてない。
勉強は、頑張ったと、思う。
落ちるの覚悟で挑んだ高校受験は、ギリギリまで力を抜かなかった。
だけど他に、なにをした?
「そう、だよね」
女磨き。しよう。
もっと可愛くなって、振り向いてもらおう。