桝田くんは痛みを知らない
 もしかして。


 よくないこと、考えてるんじゃ――……


「幼なじみなんだ」

「幼なじみー!?」

「となりに住んでる女の子。だから、長年の付き合いがあるんだ」

「そういうことだったのか〜! てっきり1年の王子くんに。強力すぎるライバル登場かと思ったぞー!」


 …………壊さない、の?


「昔よりかは遊ぶ機会も減ったけど。それでも勉強教えてあげたり。そうそう、このあいだ遊園地に行ったな」

「それは面倒見よすぎるぞ、お兄ちゃんー! さすが会長!」

「せっかくだから。僕も告白しておくか」


 ――――!


「おーっと。そんな会長がなにを告白するというのか!?」


 会場が、ふたたび盛り上がる。


「古都ちゃんのこと。好きだよ」
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