桝田くんは痛みを知らない
エピローグ
 2年前は、遠巻きに見つめた。

 1年前は、ひとことだけ、話ができた。


 高校生のマサオミくんは大人っぽくて。

 当時中学生のわたしにはキラキラしていて。


 今も、やっぱりマサオミくんは――


「うん」

「行きたいところが、あるんだ」

「……いきたいところ?」


 こんなにも、輝いている。
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