桝田くんは痛みを知らない
「……なんで」
キスは。
好きなひとと、するものなのに。
「嫌いになった?」
「…………意味が。わからない」
心臓が、爆発、しそう。
桝田くんの唇。
柔らかくて。
あたたかくて。
「ごめん」
…………え?
「初めてだった?」
どうして。
「ごめん」
なんで、謝るの?
「……かえ、る」
「送ってく」
「ひとりで。平気」
鞄を持ち、部屋を出るとき――
「古都」
名前を呼ばれたけれど
けっして振り返りはしなかった。
キスは。
好きなひとと、するものなのに。
「嫌いになった?」
「…………意味が。わからない」
心臓が、爆発、しそう。
桝田くんの唇。
柔らかくて。
あたたかくて。
「ごめん」
…………え?
「初めてだった?」
どうして。
「ごめん」
なんで、謝るの?
「……かえ、る」
「送ってく」
「ひとりで。平気」
鞄を持ち、部屋を出るとき――
「古都」
名前を呼ばれたけれど
けっして振り返りはしなかった。